2018年7月2日月曜日

「なんでもやっていい」はむずかしい?

TYM344 "HARD/SOFT" シリーズより (2017) 

我々は、たいていの場合、「なんでもやっていい」なんて言われてしまうと、途方に暮れてしまう。あるいは、少なくとも、「なにか好きなこと」をこなすだけの「創造的ではない消費者」になってしまう。そうではなく、「『これを使って』なんでもやっていい」、例えばこう言われると、よしひとつやってやろうという気になるものだ。ここで重要なのは、所与の条件や枠組みを遊んだり揺さぶったりしたいという欲求が、創造性を引き出すということだ。いまこの場所にあなたがいてあなたの周りにあるあなたとのあらゆる関係するものたちの総体だけでも既に一つの条件だし、視点を裏返したりズラしたりメタ化したりすれば増えていく。更にもっと他の条件や枠組みと思しきもののコレクションを増やして数百本の人生を生きれば、もはやどこででもなんでも生み出すことができる。

あなたは、生まれてからいままで数千の選択を重ねた結果および働きかけを受けた結果として、いまここにこのようなかたちで居る、そのため、条件をまったく無しにすることは実はできない。
しかしさっきの話を踏まえて言うと、その条件を認識しその条件に向き合えることさえできれば、それは救いなのだ。

TYM344

0 件のコメント:

コメントを投稿