TYM344 個展
絵画の計画 PAINTING PLANS
2025年4月17日(木)-29月(火・祝)
時間:平 日 13:00 - 19:00
土日祝 12:00 - 19:00
休廊:4月23日(水)
会場:THE blank GALLERY
www.the-blank-gallery.com
東京都渋谷区神宮前3-21-6 大崎ビル3F
TEL 03-6804-5150
- 山手線原宿駅より徒歩9分
- 東京メトロ千代田線・副都心線 明治神宮前駅 出口5より徒歩5分
オープニングパーティ:4月19日(土) 18:00 -
この度、THE blank GALLERYでは、白と黒のみで画面が構成された絵画作品で知られる作家、TYM344による個展「絵画の計画/PAINTING PLANS」を開催します。
TYM344はこれまでの活動において、美術史・映画史・音楽史等からの引用、自身が描く4コマ漫画のキャラクター(「アイ」と「悠」)、日々路上で撮影した道路標識や看板のデザイン、それらの要素を組み合わせてつくられた様々な絵画作品を数多く残しています。作家が考える絵画の本質である「動かないこと」をもっとも強化し、また、写真や印刷物といった他のメディアにイメージが変換された際に失う情報を最小にするために、すべての作品は徹底的にモノクロ化され、作家自身はこの形式を「二値化絵画」と呼称します。制作を通して現代においてはほとんど放置されている絵画の本質の問題を再検討するとともに、現代におけるイメージの受容環境を織り込んでいくことで、結果として高い強度のイメージを生み出し続けています。
当ギャラリーでは5年振り、2度目の個展となる本展は、これまでの総括と今後への展望と位置づけ、作家自らが厳選した過去の作品群から「二値化絵画」とはなんだったのかを検証すること、また最新作によって次の展開を示すことを目的とした展覧会になります。TYM344の最初期から最新のモードまで一度に出会える貴重な機会を、ぜひご高覧ください。
■作家ステートメント
十数年前、私は自身の絵画の形式を仮に「二値化絵画」と名付けた。それはある種の「条項の少ないルール」と呼べるものだ。そして、ルールがある以上、やはり「違反」も生じる。
そうした違反は、ちょっとした毒やノイズのようなものである。しかしそれらは、かえって絵画そのものへの刺激となり、活性化を促してくれる。だから私はそれらの違反をむしろよろこんで収集し、検品し、整理し、場面に応じて利用してきた。ここまでは「二値化絵画」にとっては良いことだった。
だが最近、というより徐々に、問題が生じてきた。そもそも「違反」とすら言えないもの——つまり「二値化絵画」の条項では触れられていない、まったくささいな、しかし本質的に重要な別の要素——に、いよいよ向き合わざるを得なくなってきたのだ。
それが嫌で、ずいぶんあちこちをふらふらと出歩いていたのだが、ある日ふと近所に帰ってきたとき、非常によく知っている場所で、急に見通しが立ちはじめた。
約1年半振りの個展になります。今回は「二値化絵画」自体の振り返りからはじまって新作まで至るというレンジの広い展覧会になります。といってもこれまでの作品を収めることはできませんので回顧というほど網羅的にはいきませんが、昔の作品もまとまって観られるあまりない機会になるかと思います。みなさまのご来場をお待ちしております。
TYM344